「 真田氏関係 」一覧

「ふぅ~ん、真田丸」小ネタ(4) 真田丸に障子堀

『ふぅ〜ん、真田丸』、小ネタその4は真田丸の堀について。

こちらの記事にてちょろっと書かせたいただいた通り、

遺構がよくわかっていないことをいいことに、

戦闘設備ぜんぶのせさせていただきました。

細かく見るとこのあたり↓

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おや…後北条氏が得意とした「障子堀」がみえますね…

しかも中に逆茂木(バリケード)まで入れてる…殺る気満々じゃないですかー!

 

障子堀は後北条氏の城が有名ですが、後北条氏のみの専売特許ではないので、

戦国最後の戦で幸村が使っていてもいいんじゃないかな〜という妄想の産物です。

土の城の遺構のいいとこ取りしてもいいじゃない、真田だもの。

 

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障子堀の利点は

・攻め手は堀に下りて登る動作を余計にこなさなければならないので体力が削られる。

・堀が細かく区切られているので堀の底が狭く、攻め手は多数の兵を展開できない(デットスペース化)。

・堀障子(仕切り)に立った兵を狙い撃ちしやすい。守り手は堀の外、堀障子と2カ所のキルゾーンを得る事ができる。

といったところでしょうか?(↑全て受け売りです)

 

もしかしたらこんな真田丸だったかもね、と、妄想を膨らませていただければ幸いです。

ちなみに筆者が受け売りした元ネタはこちらの書籍です↓

西股先生にはこっそ〜〜〜り作画監修もいただいております。細かいところだと柵の横枠の本数とかも…!

そんな筆者の微妙なこだわり、ぜひ本編でどうぞ!


「ふぅ~ん、真田丸」小ネタ(3) 赤備え

「ふぅ〜ん、真田丸」小ネタ3つめは赤備えについて。

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ドーンという効果音とともに登場していて華やかなコマをチョイスしましたが、

実はこの幸村、やむを得ぬ理由で赤備えにしています。

 

元大名、元重臣クラスの、いわゆる「大坂城五人衆」は、

集まった浪人たちを指揮して徳川家康率いる大軍に挑まなければなりませんでした。

今でいうところのヤンキーを束ねなければならなかったわけです。

彼らは腕力を持っていますから、自分より弱い男には従わない。

そうなると必要なのは、彼らがついていきたくなるような圧倒的なカリスマというわけです。

 

「ふぅ〜ん、真田丸」の幸村は逸話に則り小柄な男性にしました。

しかも大坂城に入った当時の幸村はほぼ無名。

いくら元大名でもついてくる者はいないでしょう。

というわけでこの幸村、一計を案じます。

名付けて「圧倒的なカリスマでヤンキー達を束ねよう」作戦。

赤備えはそのパフォーマンスの一環なのです。

 

大坂の陣における幸村の赤備えは敵を震え上がらせたと言われますが、

入城してすぐの幸村にとって、敵は徳川軍ではなく、

意見を聞かない上層部と、統率の取れない兵たち。

彼らの心を掴めるか否か。

本書における「赤備え」は、まず味方を信頼させるための手段として捉えたのです。

 

幸村は「およそ家臣ほど油断のならない者はない」という名言を残しています。

この言葉からも、大坂城の苦労がひしひしと伝わってくるではありませんか。

本書の幸村は飄々とした風貌をしておりますが、何気に苦労もしているのです。

さて、幸村はどんなパフォーマンスをしたのか?「ふぅ〜ん、真田丸」でチェック!↓


「ふぅ~ん、真田丸」小ネタ(2) 縦六文銭

小ネタその2はデザイン回りについて。

ふぅ〜ん、真田丸

ふぅ〜ん、真田丸

表紙、ものすごくかっこよくしていただき、デザイナーさんに感謝です。

こんな感じかなーというラフを描いたのですが、それ以上のデザインを起こしていただきました。プロすごい(一応デザインもやってる奴とは思えぬ発言)。

実は、自分の中でどうしてもやりたいネタがあって、
ラフの中でざっくりとご提案させていただいておりました。

デザイナーさんからいくつか案をいただいた段階で現デザインの方がインパクトがあり、こちらが採用となったのです。
仕方がないか~と思っていましたが、見本誌をいただきカバーを外したら…

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KORE!!!!!!!!!!!!!!

デザイナーさんの粋な計らいにより、中身にはしっかり「縦六文銭」が…

 

そう、やりたかったのは「縦六文銭」

こちらの動画で、その理由がわかります。

歴☆女子会の勝手に○○おかわりっ!! #016 2014/02/12
~超貴重 縦六文銭 本邦初公開~

こちらは集合旗とのこと。真田好き、全員集合~って感じで!
集まってくれ~(念)

本家は45度傾けたひし形なんです。

本編に数箇所、縦六文銭旗入れました。
また、本郷和人先生の解説ページやあとがきにも「縦六文銭」ありますので、
ぜひ見つけてみてください。


「ふぅ~ん、真田丸」小ネタ(1) 名前表記

「幸村か信繁か」

真田幸村を扱うと必ずこの名前問題に直面します。
「ふぅ~ん、真田丸」ではどうしたかというと、「あくまでフィクション」であることを前提として、「幸村」で統一させていただきました。

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一応本編にもその旨を一言添えさせていただきました。

 

個人的にはフィクションを語るときは幸村で、
史実を基にした書籍のライティングでは信繁で、
幸村表記がデフォルトの場合は、「信繁である」ことを断った上で幸村表記に統一しております。

 

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仙台真田氏十三代目当主・真田徹氏はご自身の著書「真田幸村の系譜 直系子孫が語る四〇〇年」で以下のようにおっしゃっております。

強いて言えば識別符号のようなもので、信繁であっても幸村であっても固体には何ら代わりがあるものでもないのである。

本書を監修した仙台真田氏研究家で『仙台真田代々記』著者の小西幸雄先生は、兄信之が側近に語った記録の中に「弟は幸村に改名した。色々言われているけど取り上げるに及ばない」という記述があるとおっしゃっています。幕府、松代藩、仙台藩の公式文書も幸村名を使っている点についても触れて、「間違いではない」ということを主張されています。

とはいえ信繁を名乗った期間の方が長かったわけで、「ふぅ~ん、真田丸」でもどこかのタイミングで幸村に改名するシーンを入れるべきか否か悩みました。

が、フィクションであること、あくまで筆者のフィルターを通したキャラクターであることを主張するために、あえて最初から「幸村」で通しました。

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逆に兄の信幸は物語の中で改名させ信之に。
・読み方が変わらないのでキャラクターのイメージが損なわれない
・昌幸・幸村父子の助命嘆願の恩情を受けての改名であり物語を彩るエピソードである
この二点に重点を置き採用しました。

 

というわけで、諸々の理由で名前を決定したという小ネタでした。

「信繁じゃないのかよ!」とツッコミたいところだと思うのですが、ご容赦いただけたら嬉しゅう存じます。

 


「ふぅ~ん、真田丸」登場人物紹介(4)

「ふぅ~ん、真田丸」の帯で紹介しきれなかった登場武将チラ見せラストは「真田家」です。

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まずは偉大なる祖父・真田幸隆
おや、カラーページですね。

 

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幸村の伯父真田信綱真田昌輝です。
二人とも猛将でした。

 

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そして幸村の叔父、真田信尹(のぶただ)。
彼は「幸村からその後」のキーマン的存在なので、どうしても入れたかったのです。
信尹を主人公に取り上げたら絶対面白い…!

 

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一族から矢沢頼綱と嫡男矢沢頼康
頼綱は幸村の祖父・幸隆の弟なので幸村の大叔父ですね。

 

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真田信之の室、小松姫。この絵ではおしとやかですが…

 

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後半を支える家臣、青柳清庵、三井景国、高梨内記

特に高梨内記はNHK大河ドラマ「真田丸」で中原丈雄さんが演じることが決定しており、これから認知度が高まりそうですね。

 

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幸村の室・竹林院さん。
大谷吉継の娘ですね。なにやら困っている顔が多いご様子。

 

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幸村の子・真田大助阿梅
顔は母親の遺伝子が強いご様子(目開いてるし)
じゃあ幸村の遺伝子が濃い子は別に…!?

 

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ちんまい後姿がありますね…もしやこの子は仙台真田氏の…!?

 

というわけで真田家の人々もできるだけ取り上げてみました。
「ふう~ん、真田丸」、発売は12月18日です。

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